適切に管理された森林からの原料を含 む「FSC®認証紙」を使用しています。
2012
日 本 製 粉 株 式 会 社
社会・環境報告書
SUSTAINABILITY REPORT表紙のコンセプト
太陽を明るく豊かな環境と社会の創造という目 標を表すシンボルとし、陽光のきらめきを受け 止める子どもたちの姿に未来を託して…。 輝かしい未来へ発展するイメージを明るい絵柄 で表現しています。
日 本 製 粉 株 式 会 社 社 会 ・ 環 境 報 告 書 2 0 1 2
この印刷 物に使 用してい る用紙 は、森を元気にするための間伐と 間伐材の有効活用に役立ちます。
揮発 性 有 機 化合 物を 発 生 しな い「VO Cフリー イン キ」を使用しています。
印刷工程で有害廃液を 出さず、湿し水が不要 な「水なし印刷方 式 」 を採用しています。 日本製粉株式会社
企画・編集:社会・環境委員会 発行・お問い合わせ先:広報部
01
C O N T E N T S
会社概要
... 1多角的な事業展開
... 2トップメッセージ
... 3CSRマネジメント
... 4企業統治と内部統制
●コンプライアンス/コーポレートガバナンス ... 9●リスクマネジメント ...11
社会と日本製粉
●お客さまのために ...13●お取引先さまとともに ...16
●株主・投資家さまとともに ...17
●従業員とともに ...18
●地域社会とのかかわり ...22
地球環境と日本製粉
● 環境方針...25●環境目標と実績 ...26
● マテリアルバランス ...26
● 環境マネジメント ...27
● 地球温暖化防止 ...28
● 物流における環境負荷低減 ...29
● 廃棄物等総排出量・最終処分量の削減 ...30
● 商品の環境配慮 ...31
●生物多様性保全への対応 ...32
● 環境リスクへの対応 ...33
●環境会計...33
第三者所見
...34特 集
機能性食品新素材... 5●
将来に関する予測・予想・計画について
本報告書は、「日本製粉株式会社とその関係会社」(日本製粉グループ)の過去と 現在の事実だけでなく、将来に関する予測・予想・計画なども記載しています。これ らの予測・予想・計画は、記述した時点で入手できた情報に基づいているため、これ らには不確実性が含まれています。従って、将来の事業活動の結果や将来に惹起す る事象が、本報告書に記載した予測・予想・計画とは異なる可能性があります。読者 の皆さまには、この点をご承知いただき、本報告書をお読みください。
なお、日本製粉グループおよび関係者は、予測・予想・計画と異なる事象が発生し た場合においても、なんら責任を負うものではありません。
製 粉 食 材 加 工 食 品 冷 凍 食 品 中 食 そ の 他
小麦粉 そば粉 コーン 米 大豆 新規
素 材 活 用 技 術 の 横 展 開 川
上 か ら 川 中 へ の 縦 展 開
スポーツクラブ ペットフード
多 角 的 な
事 業 展 開
(イメージ図) 化粧品健康食品 パンの花(小麦粘土)
バイオ事業 会社概要
本 店 〒151- 8537
東京都渋谷区千駄ヶ谷 5-27-5 設 立 1896 年(明治 29 年)12 月 資 本 金 122.4 億円
事業内容 ●製粉事業 小麦粉、ふすま、倉庫業、港湾運送事業
●食品事業 プレミックス類、コーン製品、米粉、 家庭用小麦粉、パスタ類、パスタソース、 ホールトマト、オリーブ油、乾麺、 冷凍食材、冷凍食品、中食事業 ●その他事業 ヘルスケア事業、ペットケア事業、 バイオテクノロジー事業、 機械類の販売など
営業拠点 東京、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡、札幌 生産拠点 日本製粉(株) 横浜、千葉、竜ヶ崎、名古屋、
大阪、神戸甲南、福岡、小樽 ニップン冷食(株)高崎※、竜ヶ崎
オーマイ(株) 厚木、加古川 研究開発拠点 中央研究所、加工技術研究所 海外拠点 米国、中国、タイ
主なグループ会社 松屋製粉(株)、ニップン商事(株)、オーマイ(株)、 オーケー食品工業(株)、ニップン冷食(株)、 日本リッチ(株)、エヌエフフローズン(株)、 (株)ファーストフ−ズ、エヌピーエフジャパン(株)、
ニップンドーナツ(株)
※ニップン冷食(株)高崎工場は、2012年3月末日をもって、 同社竜ヶ崎工場に移転・集約しました。
編集方針
日本製粉株式会社は、ステークホルダーの皆さまとのより良 いコミュニケーションを図るため、「社会・環境報告書」を発行 しています。
本年度は、経営の基盤である企業統治などの状況、社会およ び環境への取り組みに加え、研究開発を通じた取り組みについて 「機能性食品新素材」を取り上げ、特集として掲載しています。 また社会的責任の国際規格である「ISO26000」に沿って活 動の棚卸しを行い、本報告書の編集にあたってはGRI「サステナ ビリティ レポーティング ガイドライン2006」に示される報告 原則を参考にしました。
対象期間
2011年4月1日から2012年3月31日まで
※一部2012年4月以降の活動や、将来に関する予測・予想・計 画も含んでいます。
対象組織
日本製粉株式会社および当社の製造部門を分社化したニップ ン冷食株式会社、オーマイ株式会社。
環境パフォーマンスデータについては、P.25に対象組織の一 覧を掲載しています。
対象分野
企業統治と内部統制の状況、社会的側面および環境的側面
参考にしたガイドライン
●GRI(Global Reporting Initiative)
「サステナビリティ レポーティング ガイドライン2006第3版(G3)」 ●ISO26000(社会的責任に関する手引)
●環境省「環境報告ガイドライン(2012年版)」
発行日
2012年10月(次回:2013年10月予定)
200,000
0 100,000 300,000
(百万円)
0 4,000 8,000 12,000
(百万円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度) 2007 2008 2009 2010 2011(年度)
2011年度 269,094
連結 単体 連結 単体
製粉事業 100,745
37.4%
食品事業 140,521
52.2% その他事業 27,827 10.4%
(百万円)
6,729
9,606 10,210
6,714 10,442 9,736
11,363 12,802
9,815 165,902
250,719
190,319 180,119 180,436 269,094
169,076 252,139
276,797 261,586 10,827
売上高
セグメント別売上高
経常利益
0 20
10 30 40 50
(円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度)
連結 単体
21.82 25.64 22.62
41.20
30.50
26.82 36.06
0 200 400 600
(円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度)
連結 単体
509.95 488.26 537.84 549.13 521.77
562.19 618.24
535.97 28.89
47.23
37.46
578.07 585.05
1株当たり当期純利益
1株当たり純資産
従業員数
連結子会社数
年度 2007 2008 2009 2010 2011 連結 2,549 2,569 2,593 3,258 3,268 単体 892 901 914 947 974 (名)
(出向者を除く)
年度 2007 2008 2009 2010 2011 連結子会社 37 36 36 38 38 持分法適用 15 15 14 14 15
01
C O N T E N T S
会社概要
... 1多角的な事業展開
... 2トップメッセージ
... 3CSRマネジメント
... 4企業統治と内部統制
●コンプライアンス/コーポレートガバナンス ... 9●リスクマネジメント ...11
社会と日本製粉
●お客さまのために ...13●お取引先さまとともに ...16
●株主・投資家さまとともに ...17
●従業員とともに ...18
●地域社会とのかかわり ...22
地球環境と日本製粉
● 環境方針...25●環境目標と実績 ...26
● マテリアルバランス ...26
● 環境マネジメント ...27
● 地球温暖化防止 ...28
● 物流における環境負荷低減 ...29
● 廃棄物等総排出量・最終処分量の削減 ...30
● 商品の環境配慮 ...31
●生物多様性保全への対応 ...32
● 環境リスクへの対応 ...33
●環境会計...33
第三者所見
...34特 集
機能性食品新素材... 5●
将来に関する予測・予想・計画について
本報告書は、「日本製粉株式会社とその関係会社」(日本製粉グループ)の過去と 現在の事実だけでなく、将来に関する予測・予想・計画なども記載しています。これ らの予測・予想・計画は、記述した時点で入手できた情報に基づいているため、これ らには不確実性が含まれています。従って、将来の事業活動の結果や将来に惹起す る事象が、本報告書に記載した予測・予想・計画とは異なる可能性があります。読者 の皆さまには、この点をご承知いただき、本報告書をお読みください。
なお、日本製粉グループおよび関係者は、予測・予想・計画と異なる事象が発生し た場合においても、なんら責任を負うものではありません。
製 粉 食 材 加 工 食 品 冷 凍 食 品 中 食 そ の 他
小麦粉 そば粉 コーン 米 大豆 新規
素 材 活 用 技 術 の 横 展 開 川
上 か ら 川 中 へ の 縦 展 開
スポーツクラブ ペットフード
多 角 的 な
事 業 展 開
(イメージ図) 化粧品健康食品 パンの花(小麦粘土)
バイオ事業 会社概要
本 店 〒151- 8537
東京都渋谷区千駄ヶ谷 5-27-5 設 立 1896 年(明治 29 年)12 月 資 本 金 122.4 億円
事業内容 ●製粉事業 小麦粉、ふすま、倉庫業、港湾運送事業
●食品事業 プレミックス類、コーン製品、米粉、 家庭用小麦粉、パスタ類、パスタソース、 ホールトマト、オリーブ油、乾麺、 冷凍食材、冷凍食品、中食事業 ●その他事業 ヘルスケア事業、ペットケア事業、 バイオテクノロジー事業、 機械類の販売など
営業拠点 東京、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡、札幌 生産拠点 日本製粉(株) 横浜、千葉、竜ヶ崎、名古屋、
大阪、神戸甲南、福岡、小樽 ニップン冷食(株)高崎※、竜ヶ崎
オーマイ(株) 厚木、加古川 研究開発拠点 中央研究所、加工技術研究所 海外拠点 米国、中国、タイ
主なグループ会社 松屋製粉(株)、ニップン商事(株)、オーマイ(株)、 オーケー食品工業(株)、ニップン冷食(株)、 日本リッチ(株)、エヌエフフローズン(株)、 (株)ファーストフ−ズ、エヌピーエフジャパン(株)、
ニップンドーナツ(株)
※ニップン冷食(株)高崎工場は、2012年3月末日をもって、 同社竜ヶ崎工場に移転・集約しました。
編集方針
日本製粉株式会社は、ステークホルダーの皆さまとのより良 いコミュニケーションを図るため、「社会・環境報告書」を発行 しています。
本年度は、経営の基盤である企業統治などの状況、社会およ び環境への取り組みに加え、研究開発を通じた取り組みについて 「機能性食品新素材」を取り上げ、特集として掲載しています。 また社会的責任の国際規格である「ISO26000」に沿って活 動の棚卸しを行い、本報告書の編集にあたってはGRI「サステナ ビリティ レポーティング ガイドライン2006」に示される報告 原則を参考にしました。
対象期間
2011年4月1日から2012年3月31日まで
※一部2012年4月以降の活動や、将来に関する予測・予想・計 画も含んでいます。
対象組織
日本製粉株式会社および当社の製造部門を分社化したニップ ン冷食株式会社、オーマイ株式会社。
環境パフォーマンスデータについては、P.25に対象組織の一 覧を掲載しています。
対象分野
企業統治と内部統制の状況、社会的側面および環境的側面
参考にしたガイドライン
●GRI(Global Reporting Initiative)
「サステナビリティ レポーティング ガイドライン2006第3版(G3)」 ●ISO26000(社会的責任に関する手引)
●環境省「環境報告ガイドライン(2012年版)」
発行日
2012年10月(次回:2013年10月予定)
200,000
0 100,000 300,000
(百万円)
0 4,000 8,000 12,000
(百万円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度) 2007 2008 2009 2010 2011(年度)
2011年度 269,094
連結 単体 連結 単体
製粉事業 100,745
37.4%
食品事業 140,521
52.2% その他事業 27,827 10.4%
(百万円)
6,729
9,606 10,210
6,714 10,442 9,736
11,363 12,802
9,815 165,902
250,719
190,319 180,119 180,436 269,094
169,076 252,139
276,797 261,586 10,827
売上高
セグメント別売上高
経常利益
0 20
10 30 40 50
(円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度)
連結 単体
21.82 25.64 22.62
41.20
30.50
26.82 36.06
0 200 400 600
(円)
2007 2008 2009 2010 2011(年度)
連結 単体
509.95 488.26 537.84 549.13 521.77
562.19 618.24
535.97 28.89
47.23
37.46
578.07 585.05
1株当たり当期純利益
1株当たり純資産
従業員数
連結子会社数
年度 2007 2008 2009 2010 2011 連結 2,549 2,569 2,593 3,258 3,268 単体 892 901 914 947 974 (名)
(出向者を除く)
年度 2007 2008 2009 2010 2011 連結子会社 37 36 36 38 38 持分法適用 15 15 14 14 15
03
日本製粉は、食を通じて、皆さまの健康と、
子どもたちの笑顔のあふれる社会づくりに貢献してまいります。
食品企業としての社会的責任を果たす
『社会・環境報告書2012』の発行にあたり、ご挨拶を申し上 げます。
多大な被害をもたらした東日本大震災の発生から1年半が 過ぎました。被災された皆さまには、心からお見舞いを申し上 げます。
東日本大震災では当社グループも被災しましたが、幸いに も軽微な影響にとどまり、グループを挙げた復旧活動により、 早期に商品の供給を再開できました。また、昨年10月にタイの 洪水で被災した現地法人NIPPN(Thailand)Co.,Ltd.のプレ ミックス工場は、国内外における関係者の努力によりお客さま に商品の供給を絶やすことなく、本年4月から本格稼動に向け て生産を再開できました。
日本製粉グループは、食品メーカーとして「食の安定供給」と いう大きな社会的責任を負っています。天災から得た数多くの 教訓は今後の当社グループの事業継続に関する取り組みに活 かしてまいります。
当社グループの持続的成長へチャレンジ
日本経済は、東日本大震災の復興需要などにより、緩やか に持ち直す傾向が見られたものの、欧州債務危機や円高によ る輸出の停滞などにより、先行き不透明な状況で推移していま す。食品業界でも、消費者心理が冷え込み、販売競争が激化 するなど厳しい事業環境が続いています。こうした中、当社は 昨年9月に創立115周年を迎えることができました。これもス テークホルダーの皆さまのおかげと心から感謝申し上げます。 当社グループは今後も持続的成長(Sustainable Growth) をめざしています。そのために、本年4月からスタートし2ヵ年
の「12/13中期経営計画SG130フェーズⅡ」の施策に全力で取り 組み、販売の拡大、さらなるコスト削減、事業ポートフォリオの 再構築を進めてまいります。また、食品は生きるための糧とい うだけでなく、生活の楽しみでもあります。当社グループは、営 業と商品開発の連携を強化してお客さまのニーズの先取りに 努め、適正な価格、期待以上の品質、商品の安全をキーワード に、さらなる飛躍にチャレンジしてまいります。
企業としての信頼を高めるために
食品企業として「安全」「品質」を高めるために、国内のグ ループ会社でFSSC22000、海外のグループ会社でBRCの認 証を取得しました(P.13参照)。また、顧客満足(CS)向上のた め、家庭用冷凍パスタではより簡単に商品をお召し上がりいた だけるよう包装資材に開けやすい工夫をするなど、常に商品の 改善に努めています。
さらに、食育活動など次世代育成にも積極的に取り組み、ユ ニセフの募金活動、学校などでの授業の実施、各種イベントへ の参加を行っています。
環境保全活動についても、包装資材の軽量化や森林認証 紙の使用、トキの保護活動を支援する商品の販売、遊休地を 活用した生態系保全など、積極的に取り組んでおります。 当社グループは、今後ともCSR活動に真摯に取り組んでま いります。そして、常にステークホルダーの皆さまの声に耳を傾 け、皆さまから信頼される誠実な企業であり続けるよう努めて まいります。
本報告書を通じて、当社グループのCSRについてご興味を お持ちいただき、率直なご意見を賜りますようお願い申し上げ ます。
代表取締役会長 代表取締役社長
日本製粉は、優れた商品・サービスを提供するだけで はなく、商品の安全性確保や環境保護、人権擁護、適正な 労働慣行の実践など、さまざまなステークホルダーの皆 さまに対する「企業の社会的責任(CSR)」を着実に果た すべく「社会・環境委員会」を組織しています。
「社会・環境委員会」は、CSR担当役員を委員長とし、カ ンパニープレジデント、本社担当役員、日本製粉労働組 合書記長で構成され、委員会の下に「CSR部会」および 「環境部会」を設置しています。
「社会・環境委員会」は、行動規範・行動指針改訂の起 案、CSR活動計画の立案、行動規範・行動指針への重大 な違反が発生した場合の対応などを役割としています。 具体的な活動の推進は「CSR部会」および「環境部会」 が担っています。
2010年度に実施したコンプライアンス意識調査にお いて、グループでのコンプライアンスサポート体制の充 実が要請されていたことを受け、当社グループ会社の新 任取締役に対し、コンプライアンスのための基礎的知識 の研修を行いました。
具体的な項目は、取締役の義務と責任を軸とした会社 法、最近改正が頻繁に行われる労働関係の法律、連結決 算を含む企業会計、金融商品取引法に基づく内部統制な どです。参加者の関心も高く、コンプライアンスサポート 体制の一環として、今後も継続的に実施していきます。 組織の社会的責任の国際規格であるISO26000が 2010年11月に発行されたことから、その内容の調査お よびISO26000に沿って当社の活動状況を確認しまし た。
その結果、大きな問題や漏れは発見されませんでした が 、グル ープ 会 社 の 状 況 把 握 に 課 題 が 見 えました 。 ISO26000で示されている考え方を参考にして、法令 遵守を基本にさらに当社が社会的責任として取り組むべ き事項を検証し、活動を進めていきます。
トップメッセージ
CSRマネジメント
日本製粉(ニップン)は、すべてのお客さまか ら信頼される企業として、力強く成長しつづけ ます。
すべてのお客さまに、ご満足いただけるように 日々努力をし、関係するあらゆる分野で、競争 力のある、もっとも優れた商品とサービスを提 供し、社会に貢献しつづけます。
日本製粉(ニップン)の使命
●わたくしたちは、わたくしたちの商品とサービスを通 じて、お客さまと感動をわかちあいます。
●わたくしたちは、現状に満足することなく、つねに改 良、改善、そして改革に挑戦し、新しい時代をきり ひらきます。
●わたくしたちは、一人ひとりの力が最大限発揮で き、成果が正しく評価される環境を作り、その中で 持っている力をだしきります。
●わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行動 をとりつづけます。
わたくしたちの理念
取締役会
CSR部会 環境部会 監査役
社長
社会・環境委員会 委員長:CSR 担当役員
各 事 業 場
各 事 業 場 各
事 業 場 各
事 業 場 各
事 業 場
■社会・環境委員会CSRマネジメント体制
03
日本製粉は、食を通じて、皆さまの健康と、
子どもたちの笑顔のあふれる社会づくりに貢献してまいります。
食品企業としての社会的責任を果たす
『社会・環境報告書2012』の発行にあたり、ご挨拶を申し上 げます。
多大な被害をもたらした東日本大震災の発生から1年半が 過ぎました。被災された皆さまには、心からお見舞いを申し上 げます。
東日本大震災では当社グループも被災しましたが、幸いに も軽微な影響にとどまり、グループを挙げた復旧活動により、 早期に商品の供給を再開できました。また、昨年10月にタイの 洪水で被災した現地法人NIPPN(Thailand)Co.,Ltd.のプレ ミックス工場は、国内外における関係者の努力によりお客さま に商品の供給を絶やすことなく、本年4月から本格稼動に向け て生産を再開できました。
日本製粉グループは、食品メーカーとして「食の安定供給」と いう大きな社会的責任を負っています。天災から得た数多くの 教訓は今後の当社グループの事業継続に関する取り組みに活 かしてまいります。
当社グループの持続的成長へチャレンジ
日本経済は、東日本大震災の復興需要などにより、緩やか に持ち直す傾向が見られたものの、欧州債務危機や円高によ る輸出の停滞などにより、先行き不透明な状況で推移していま す。食品業界でも、消費者心理が冷え込み、販売競争が激化 するなど厳しい事業環境が続いています。こうした中、当社は 昨年9月に創立115周年を迎えることができました。これもス テークホルダーの皆さまのおかげと心から感謝申し上げます。 当社グループは今後も持続的成長(Sustainable Growth) をめざしています。そのために、本年4月からスタートし2ヵ年
の「12/13中期経営計画SG130フェーズⅡ」の施策に全力で取り 組み、販売の拡大、さらなるコスト削減、事業ポートフォリオの 再構築を進めてまいります。また、食品は生きるための糧とい うだけでなく、生活の楽しみでもあります。当社グループは、営 業と商品開発の連携を強化してお客さまのニーズの先取りに 努め、適正な価格、期待以上の品質、商品の安全をキーワード に、さらなる飛躍にチャレンジしてまいります。
企業としての信頼を高めるために
食品企業として「安全」「品質」を高めるために、国内のグ ループ会社でFSSC22000、海外のグループ会社でBRCの認 証を取得しました(P.13参照)。また、顧客満足(CS)向上のた め、家庭用冷凍パスタではより簡単に商品をお召し上がりいた だけるよう包装資材に開けやすい工夫をするなど、常に商品の 改善に努めています。
さらに、食育活動など次世代育成にも積極的に取り組み、ユ ニセフの募金活動、学校などでの授業の実施、各種イベントへ の参加を行っています。
環境保全活動についても、包装資材の軽量化や森林認証 紙の使用、トキの保護活動を支援する商品の販売、遊休地を 活用した生態系保全など、積極的に取り組んでおります。 当社グループは、今後ともCSR活動に真摯に取り組んでま いります。そして、常にステークホルダーの皆さまの声に耳を傾 け、皆さまから信頼される誠実な企業であり続けるよう努めて まいります。
本報告書を通じて、当社グループのCSRについてご興味を お持ちいただき、率直なご意見を賜りますようお願い申し上げ ます。
代表取締役会長 代表取締役社長
日本製粉は、優れた商品・サービスを提供するだけで はなく、商品の安全性確保や環境保護、人権擁護、適正な 労働慣行の実践など、さまざまなステークホルダーの皆 さまに対する「企業の社会的責任(CSR)」を着実に果た すべく「社会・環境委員会」を組織しています。
「社会・環境委員会」は、CSR担当役員を委員長とし、カ ンパニープレジデント、本社担当役員、日本製粉労働組 合書記長で構成され、委員会の下に「CSR部会」および 「環境部会」を設置しています。
「社会・環境委員会」は、行動規範・行動指針改訂の起 案、CSR活動計画の立案、行動規範・行動指針への重大 な違反が発生した場合の対応などを役割としています。 具体的な活動の推進は「CSR部会」および「環境部会」 が担っています。
2010年度に実施したコンプライアンス意識調査にお いて、グループでのコンプライアンスサポート体制の充 実が要請されていたことを受け、当社グループ会社の新 任取締役に対し、コンプライアンスのための基礎的知識 の研修を行いました。
具体的な項目は、取締役の義務と責任を軸とした会社 法、最近改正が頻繁に行われる労働関係の法律、連結決 算を含む企業会計、金融商品取引法に基づく内部統制な どです。参加者の関心も高く、コンプライアンスサポート 体制の一環として、今後も継続的に実施していきます。 組織の社会的責任の国際規格であるISO26000が 2010年11月に発行されたことから、その内容の調査お よびISO26000に沿って当社の活動状況を確認しまし た。
その結果、大きな問題や漏れは発見されませんでした が 、グル ープ 会 社 の 状 況 把 握 に 課 題 が 見 えました 。 ISO26000で示されている考え方を参考にして、法令 遵守を基本にさらに当社が社会的責任として取り組むべ き事項を検証し、活動を進めていきます。
トップメッセージ
CSRマネジメント
日本製粉(ニップン)は、すべてのお客さまか ら信頼される企業として、力強く成長しつづけ ます。
すべてのお客さまに、ご満足いただけるように 日々努力をし、関係するあらゆる分野で、競争 力のある、もっとも優れた商品とサービスを提 供し、社会に貢献しつづけます。
日本製粉(ニップン)の使命
●わたくしたちは、わたくしたちの商品とサービスを通 じて、お客さまと感動をわかちあいます。
●わたくしたちは、現状に満足することなく、つねに改 良、改善、そして改革に挑戦し、新しい時代をきり ひらきます。
●わたくしたちは、一人ひとりの力が最大限発揮で き、成果が正しく評価される環境を作り、その中で 持っている力をだしきります。
●わたくしたちは、社会の良き一員として、正しい行動 をとりつづけます。
わたくしたちの理念
取締役会
CSR部会 環境部会 監査役
社長
社会・環境委員会 委員長:CSR 担当役員
各 事 業 場
各 事 業 場 各
事 業 場 各
事 業 場 各
事 業 場
■社会・環境委員会CSRマネジメント体制
05
取締役常務執行役員 清水弘和
ヘルスケア事業部 次長 小野治三郎
中央研究所
機能性素材チームマネジャー 間 和彦
生産・技術部 主幹 兼 中央研究所
機能性素材チーム 主幹 宮下留美子
日本製粉
の
の
研究開発
研究開発
の
取り組み
取り組み
日本製粉
の
研究開発
の
取り組み
日本製粉では、お客さまのお役に立つ商品の
研究開発に日々取り組んでいます。
今回は、注力している機能性食品素材の一つ、セラミドを中心に、
研究開発の体制や今後の方向性について、
日ごろからご協力いただいている京都大学の菅原准教授を交えて、
座談会を行いました。
はじめに、研究開発に関する基本的な方針につい て教えてください。
司会
具体的にはどのように推進されているのでしょうか。
司会
研究開発は時代のニーズ・変化に対応することが 必要です。そして社会の役に立つものを継続的に 提供していきたいと考えています。お客さまに驚きや感動 を感じていただけなければ、継続して使っていただくこと はできません。「わたくしたちの理念」(P.4参照)にもあり ますが、現状に満足することなく日々改善し続けること、そ してお客さまと感動をわかちあうこと、そうやってお客さ まとつながることでご意 見や ご要望を伺い、さらに改善し ていくというサイクルを回し
ています。 清水
その中で特に推進されているセラミドの開発につ いて教えてください。
司会
セラミドの開発を始めたのは今から10年以上前 になります。当時の中央研究所では、「当社が十分 小野
食品会社では商品開発の際に、通常「おいしさ」「食 べやすさ」を重視しますが、機能性素材については 「健康への貢献」を最優先として開発を進めていました。
小野
食品として口に入るものを生産することには、非常 に多くの制約があります。また、研究所内で実験や 分析をするだけでなく、実際に生産できるのか工場で立ち 会ったりもしました。特に分析方法が全く確立されていな い状態だったので、大学の先生方と協力して工夫しながら 作りだしていきました。トラブルはたくさんありましたが、 とてもやりがいのある作
業でした。 宮下
まず取り組んだのは全国の食品工場から出る副産 物から、セラミドが多く含まれる原料を見つけるこ とでした。原料が決まってからは、低コストで安全に安定し て生産する方法を考えます。同時に食品として口から入っ たセラミドが、体内でどのように作用して皮膚の保湿効果 につながるのか証明することも必要でした。また、商品に なった時に規格通りの量のセラミドが含まれているのかを 確認するための分析法の開発も重要でした。
研究所だけなく、委託会社や 大学の先生・国の研究機関な どさまざまな方の力があっ て、ここまでたどり着くこ
とができました。 間
研究開発は、中央研究所、加工技術研究所、全国に ある技術センターが中心となっています。そこに 営業やお客様センターをはじめとするさまざまな部署が、 お客さまからの情報をインプットします。開発関連の部署 でもユーザーやお客さまから直接ご意見を聞き、開発に役 立てています。また社内では対応できない分野の研究に ついては、大学をはじめ研究機関の方々に協力いただい ています。
清水
機能性
機能性
食品
食品
新素材
新素材
機能性
食品
新素材
セラミドは、脂質の一種です。肌の最外層である角質層 では、細胞間脂質(約半分がセラミド)が、細胞と細胞の 間を埋め、層状の構造をつくっています。セラミドは、水 分を逃さずに保つ「保湿機能」と、外部からの刺激から 守る「バリア機能」を持っています。セラミドは、加齢や ストレス、環境の変化などの要因で減少すると言われ ており、乾燥肌などでは著しく減少していることが報 告されています。
ニップンセラミドはpH安定性に優れており、酸性とアル カリ性、それぞれの傾向のある加工品に使うことができ ます。また、熱に対する安定性にも優れているため、加工 段階で殺菌工程など熱処理が必要なものや、レトルト製 品など加熱調理が必要な食品にも利用できます。
セラミドとは
ニップンセラミドの特長
2011年10月に(株)食品化学 新聞社から発行された『セラミ ド-基礎と応用-ここまできたセ ラミド研究最前線』に中央研究 所 機能性素 材チームマネジャ ー間和 彦が 共同執 筆 者として 参加しています。機能性素材研 究のさらなる発 展につながる ことを願い、これからもセラミ ド 研究によって得た 知 識 や 情 報の紹介をつづけていきます。
「セラミド研究会」編集の専門書籍の執筆に参加
な原料を確保できること」「原料が穀物などの副産物であ り豊富で有用な成分を有効活用できること」「当社技術の 延長で、他社が容易にまねできない技術であること」の3 点を柱として開発を進めていました。さまざまな物質が候 補にあがりましたが、その中で第1候補となったのがセラミ ドです。テーマが決まってからはその開発に資源のすべて を集中し、背水の陣で臨みました。その頃はまだ何もわか らない状態だったので、京
都大 学 の 菅原 先 生をは じ め と す る 専 門 家 の 方々にご協力いただく ことになりました。
ニップンセラミド 中央の盾は、「ニップンセラミドシリーズ」が日本食糧新聞社制定の第15回「日食優秀食品機械資材・素材賞」(2012年)を受賞したときのものです。
角質層の細胞間脂質
10%
の細胞
セラミド
50%
遊離脂肪酸 コレステロール
27%
コレステロール エステル10% 硫酸コレステロール
05
取締役常務執行役員 清水弘和
ヘルスケア事業部 次長 小野治三郎
中央研究所
機能性素材チームマネジャー 間 和彦
生産・技術部 主幹 兼 中央研究所
機能性素材チーム 主幹 宮下留美子
日本製粉
の
の
研究開発
研究開発
の
取り組み
取り組み
日本製粉
の
研究開発
の
取り組み
日本製粉では、お客さまのお役に立つ商品の
研究開発に日々取り組んでいます。
今回は、注力している機能性食品素材の一つ、セラミドを中心に、
研究開発の体制や今後の方向性について、
日ごろからご協力いただいている京都大学の菅原准教授を交えて、
座談会を行いました。
はじめに、研究開発に関する基本的な方針につい て教えてください。
司会
具体的にはどのように推進されているのでしょうか。
司会
研究開発は時代のニーズ・変化に対応することが 必要です。そして社会の役に立つものを継続的に 提供していきたいと考えています。お客さまに驚きや感動 を感じていただけなければ、継続して使っていただくこと はできません。「わたくしたちの理念」(P.4参照)にもあり ますが、現状に満足することなく日々改善し続けること、そ してお客さまと感動をわかちあうこと、そうやってお客さ まとつながることでご意 見や ご要望を伺い、さらに改善し ていくというサイクルを回し
ています。 清水
その中で特に推進されているセラミドの開発につ いて教えてください。
司会
セラミドの開発を始めたのは今から10年以上前 になります。当時の中央研究所では、「当社が十分 小野
食品会社では商品開発の際に、通常「おいしさ」「食 べやすさ」を重視しますが、機能性素材については 「健康への貢献」を最優先として開発を進めていました。
小野
食品として口に入るものを生産することには、非常 に多くの制約があります。また、研究所内で実験や 分析をするだけでなく、実際に生産できるのか工場で立ち 会ったりもしました。特に分析方法が全く確立されていな い状態だったので、大学の先生方と協力して工夫しながら 作りだしていきました。トラブルはたくさんありましたが、 とてもやりがいのある作
業でした。 宮下
まず取り組んだのは全国の食品工場から出る副産 物から、セラミドが多く含まれる原料を見つけるこ とでした。原料が決まってからは、低コストで安全に安定し て生産する方法を考えます。同時に食品として口から入っ たセラミドが、体内でどのように作用して皮膚の保湿効果 につながるのか証明することも必要でした。また、商品に なった時に規格通りの量のセラミドが含まれているのかを 確認するための分析法の開発も重要でした。
研究所だけなく、委託会社や 大学の先生・国の研究機関な どさまざまな方の力があっ て、ここまでたどり着くこ
とができました。 間
研究開発は、中央研究所、加工技術研究所、全国に ある技術センターが中心となっています。そこに 営業やお客様センターをはじめとするさまざまな部署が、 お客さまからの情報をインプットします。開発関連の部署 でもユーザーやお客さまから直接ご意見を聞き、開発に役 立てています。また社内では対応できない分野の研究に ついては、大学をはじめ研究機関の方々に協力いただい ています。
清水
機能性
機能性
食品
食品
新素材
新素材
機能性
食品
新素材
セラミドは、脂質の一種です。肌の最外層である角質層 では、細胞間脂質(約半分がセラミド)が、細胞と細胞の 間を埋め、層状の構造をつくっています。セラミドは、水 分を逃さずに保つ「保湿機能」と、外部からの刺激から 守る「バリア機能」を持っています。セラミドは、加齢や ストレス、環境の変化などの要因で減少すると言われ ており、乾燥肌などでは著しく減少していることが報 告されています。
ニップンセラミドはpH安定性に優れており、酸性とアル カリ性、それぞれの傾向のある加工品に使うことができ ます。また、熱に対する安定性にも優れているため、加工 段階で殺菌工程など熱処理が必要なものや、レトルト製 品など加熱調理が必要な食品にも利用できます。
セラミドとは
ニップンセラミドの特長
2011年10月に(株)食品化学 新聞社から発行された『セラミ ド-基礎と応用-ここまできたセ ラミド研究最前線』に中央研究 所 機能性素 材チームマネジャ ー間和 彦が 共同執 筆 者として 参加しています。機能性素材研 究のさらなる発 展につながる ことを願い、これからもセラミ ド 研究によって得た 知 識 や 情 報の紹介をつづけていきます。
「セラミド研究会」編集の専門書籍の執筆に参加
な原料を確保できること」「原料が穀物などの副産物であ り豊富で有用な成分を有効活用できること」「当社技術の 延長で、他社が容易にまねできない技術であること」の3 点を柱として開発を進めていました。さまざまな物質が候 補にあがりましたが、その中で第1候補となったのがセラミ ドです。テーマが決まってからはその開発に資源のすべて を集中し、背水の陣で臨みました。その頃はまだ何もわか らない状態だったので、京
都大 学 の 菅原 先 生をは じ め と す る 専 門 家 の 方々にご協力いただく ことになりました。
ニップンセラミド 中央の盾は、「ニップンセラミドシリーズ」が日本食糧新聞社制定の第15回「日食優秀食品機械資材・素材賞」(2012年)を受賞したときのものです。
角質層の細胞間脂質
10%
の細胞
セラミド
50%
遊離脂肪酸 コレステロール
27%
コレステロール エステル10% 硫酸コレステロール
07
京都大学大学院
農学研究科応用生物科学専攻 海洋生物生産利用学分野 准教授
菅原達也 生産・技術部 主幹 兼
ヘルスケア事業部 開発チーム 主幹 松谷陽子
司会
KPMGビジネスアドバイザリー(株)
野村貴美子 ヘルスケア事業部では、中央研究所で開発された
セラミドに関する技術を応用して、ご家庭用の商 品を開発するほか、現在は展示会などで業務用のお客さま にご紹介する業務も担当しています。展示会では専門的な ご質問も多いので、研究所の担当者からも毎回協力を得 ています。
松谷
さまざまな工程を経て商品化にたどり着かれたの ですね。では、お客さまにお届けできるようになる までの経緯を教えていただけますか。
司会
本日はありがとうございました。 司会
最後に、皆さんから今後の方向性についてお話を お願いいたします。
司会
新しい商品は、まずお客さまに知っていただかな ければなりません。開発当初は、社内の営業担当者 もセラミドのことがよくわからず、お客さまに紹介できな いという状態だったので、研究開発を担当している自分た ちで展示会に出展したりして、販売を始めました。
小野
日本製粉さんは、ネガティブなデータが出てきて も、それを事実としてきちんと受け止めて、次のス テップに活かされています。最近は若い研究者の方も増え ていらっしゃいますが、皆さんがそのスタイルを継いでい らっしゃいます。それは今後もずっと信頼され続けるため に非常に重要なことではないかと思います。
菅原
ありがとうございます、これからも粛々と研究を進 めていきたいと思います。
これからはアジアをはじめとする海外にも、目を向ける必 要があります。また生活様式の変化や社会の変化に応じて いかなければなりません。特に女性の活躍の場が増えるこ とで生じるニーズにも、対応していきたいと考えています。 多くのテーマが考えられますが、一方でスピードも大切で す。ニーズの変化に迅速に対応して、お客さまがニーズを認 識した時には商品があるくらいになるといいですね。 そして最後に、「安全・安心」ということを忘れてはなりませ ん。データに裏付けられた有用なものを、これからも社会 に提供していきたいと思います。
清水
セラミドの開発を通じて、探索から分析方法の確 立、商品化まで、新しい商品を世に送り出すために 必要な、さまざまな経験を積みました。この経験をセラミ ドだけでなく、新しい素材の開発にも活かしていきたいと 思っています。
小野
当時は自分たちでやるしかなかったので、手作り感 溢れる展示会でした。業務用のお客さまが中心で したが、今は一般のお客さまに直接買っていただける商品 にまで広がっています。ご家庭用の商品は女性向けが中心 ですが、高齢化社会が進んでいることもあり、これからは 男女問わずご高齢の方にも使っていただきたいと考えてい ます。
宮下
確信がなかったことは事実です。しかし、精製され た食品に比べてそこから派生する副産物には多く の栄養が含まれていることは分かっていました。そして原 料は工場にたくさんある。これを活かして健康に貢献でき る商品をぜひ開発したいと思いました。
小野
食品原料は、精製することで保存性が高まったり 食べやすくなったりします。しかし精製することに よって、セラミドをはじめとする多くの栄養素が抜け落ち てしまい、お客さまの口に入らなくなってしまうのです。精 製工程で抜け落ちてしまった栄養をお届けできる商品を 開発したいという想いがありました。
間
商品を販売する際には、さまざまな年代の方にモ ニターになっていただき、実際に使われた感想を 伺っています。男性からは「髭剃り負けをしなくなった」「頭 皮が乾燥しなくなった」、女性からは「化粧のりが良くなっ た」「ハンドクリームがいらなくなった」など、嬉しいご意見 が寄せられました。食べやすいゼリー状や粉末状の商品に なっているので、ぜひ多くの方にお試しいただきたいと思 います。
松谷
セラミドには肌の保湿効果があることを、より多く の方に知っていただきたいと思います。また、高齢 化社会が進むにつれて、体の不自由さを感じるようになる 方が増えると思います。その際に薬に頼るのではなく、食 品で改善していけるように、体に良い食品を提供していけ たらと思っています。
松谷
開発を始められた当初から商品化まで、さまざま な場面で協力されている研究室の取り組みについ て教えてください。
司会
どんなに効果が高いものを開発しても、「なぜ体に いいのか」「体内でどう作用するのか」ということが 証明できなければ、お客さまに受け入れていただけませ ん。セラミドの作用メカニズムについても、継続して研究し 証明していく必要があります。
また、セラミドは医学・薬学・農学などさまざまな分野で研 究が進んでいます。そこで、セラミドにかかわる日本中の研 究者が集まる場として、2008年に「セラミド研究会」を立 ち上げました。当社は、セラミドについての研究レベルの高 さから、現在まで事務局として貢献しています。産業界の 呼びかけで始まった研究会ですが、企業の利益ではなく学 術的な議論ができる場になっています。このような活動を 通じて、セラミドを広めていきたいとも考えています。
間
食品としてセラミドを含む商品を販売されている 企業は複数ありますが、基礎的な研究に最も注力 しているのは当社です。そのため、少し大げさですがセラ ミドの作用メカニズムを解明することは当社の任務であ ると感じています。
また、お客さまが知りたいことを調べることも必要だと 思っています。当社のセラミドは米やとうもろこしを原料 としていますが、その他の素材を原料とするセラミドもあ ります。素材が異なっても同じような効果があるのか、ま た一緒に摂ると吸収されやすい食品にはどういうものが あるのか。研究すべきことはたくさんありますが、一つひと つ明らかにしていくことでお客さまの信頼にもつながる と考えています。
宮下
京都大学の研究室では、サンプルなどをご提供い ただき、分析方法の確立などの研究を進めていま す。日本製粉さんが研究を始められた頃は、セラミドにつ いてはまだ何も分かっていない状態でした。皮膚に多く含 まれることは分かっていたので、食べれば保湿効果がある のではないかというイメージがありますが、本当に食べて 吸収されるのか、肌に届くのか、全く分からない状態でし た。研究者としては事実をきちんと解明してお伝えしなけ ればなりません。保湿効果がない可能性ももちろんあった ので、研究対象をセラミドに絞られたと伺った時は、正直 驚きました。共同研究を進めるうちに、少しずつ効果があ ることがわかってきました。
菅原
セラミドを使用した商品
洗顔後のスキンケア機能をひと つにまとめたオールインワンの 美白用ゲル。これひとつで肌の 乾燥やシミ、ソバカスを防ぎ、肌 荒れから保護し、日焼け後のほ てりを沈めます。
セラミドと、美容と健 康に大 切 な5つの成分をバランスよく配 合。1袋で1.2mgのセラミドを 補給できる食べる「ごちそうサ プリ」です。
ヨーグルト風味のゼリーです。 セラミドをはじめ、乳酸発酵の ヒアルロン酸、植物プラセンタ、 エラスチン、グルコサミンとビタ ミンCを配合しました。
日本製粉
の
の
研究開発
研究開発
の
取り組み
取り組み
日本製粉
の
研究開発
の
取り組み
ヘルスケア
機能性
機能性
食品
食品
新素材
新素材
機能性
食品
新素材
セラクレア 潤艶(うるつや)ゼリー キューティQ10
セラプラン ホワイトゲル セラプラン 潤いゼリー
07
京都大学大学院
農学研究科応用生物科学専攻 海洋生物生産利用学分野 准教授
菅原達也 生産・技術部 主幹 兼
ヘルスケア事業部 開発チーム 主幹 松谷陽子
司会
KPMGビジネスアドバイザリー(株)
野村貴美子 ヘルスケア事業部では、中央研究所で開発された
セラミドに関する技術を応用して、ご家庭用の商 品を開発するほか、現在は展示会などで業務用のお客さま にご紹介する業務も担当しています。展示会では専門的な ご質問も多いので、研究所の担当者からも毎回協力を得 ています。
松谷
さまざまな工程を経て商品化にたどり着かれたの ですね。では、お客さまにお届けできるようになる までの経緯を教えていただけますか。
司会
本日はありがとうございました。 司会
最後に、皆さんから今後の方向性についてお話を お願いいたします。
司会
新しい商品は、まずお客さまに知っていただかな ければなりません。開発当初は、社内の営業担当者 もセラミドのことがよくわからず、お客さまに紹介できな いという状態だったので、研究開発を担当している自分た ちで展示会に出展したりして、販売を始めました。
小野
日本製粉さんは、ネガティブなデータが出てきて も、それを事実としてきちんと受け止めて、次のス テップに活かされています。最近は若い研究者の方も増え ていらっしゃいますが、皆さんがそのスタイルを継いでい らっしゃいます。それは今後もずっと信頼され続けるため に非常に重要なことではないかと思います。
菅原
ありがとうございます、これからも粛々と研究を進 めていきたいと思います。
これからはアジアをはじめとする海外にも、目を向ける必 要があります。また生活様式の変化や社会の変化に応じて いかなければなりません。特に女性の活躍の場が増えるこ とで生じるニーズにも、対応していきたいと考えています。 多くのテーマが考えられますが、一方でスピードも大切で す。ニーズの変化に迅速に対応して、お客さまがニーズを認 識した時には商品があるくらいになるといいですね。 そして最後に、「安全・安心」ということを忘れてはなりませ ん。データに裏付けられた有用なものを、これからも社会 に提供していきたいと思います。
清水
セラミドの開発を通じて、探索から分析方法の確 立、商品化まで、新しい商品を世に送り出すために 必要な、さまざまな経験を積みました。この経験をセラミ ドだけでなく、新しい素材の開発にも活かしていきたいと 思っています。
小野
当時は自分たちでやるしかなかったので、手作り感 溢れる展示会でした。業務用のお客さまが中心で したが、今は一般のお客さまに直接買っていただける商品 にまで広がっています。ご家庭用の商品は女性向けが中心 ですが、高齢化社会が進んでいることもあり、これからは 男女問わずご高齢の方にも使っていただきたいと考えてい ます。
宮下
確信がなかったことは事実です。しかし、精製され た食品に比べてそこから派生する副産物には多く の栄養が含まれていることは分かっていました。そして原 料は工場にたくさんある。これを活かして健康に貢献でき る商品をぜひ開発したいと思いました。
小野
食品原料は、精製することで保存性が高まったり 食べやすくなったりします。しかし精製することに よって、セラミドをはじめとする多くの栄養素が抜け落ち てしまい、お客さまの口に入らなくなってしまうのです。精 製工程で抜け落ちてしまった栄養をお届けできる商品を 開発したいという想いがありました。
間
商品を販売する際には、さまざまな年代の方にモ ニターになっていただき、実際に使われた感想を 伺っています。男性からは「髭剃り負けをしなくなった」「頭 皮が乾燥しなくなった」、女性からは「化粧のりが良くなっ た」「ハンドクリームがいらなくなった」など、嬉しいご意見 が寄せられました。食べやすいゼリー状や粉末状の商品に なっているので、ぜひ多くの方にお試しいただきたいと思 います。
松谷
セラミドには肌の保湿効果があることを、より多く の方に知っていただきたいと思います。また、高齢 化社会が進むにつれて、体の不自由さを感じるようになる 方が増えると思います。その際に薬に頼るのではなく、食 品で改善していけるように、体に良い食品を提供していけ たらと思っています。
松谷
開発を始められた当初から商品化まで、さまざま な場面で協力されている研究室の取り組みについ て教えてください。
司会
どんなに効果が高いものを開発しても、「なぜ体に いいのか」「体内でどう作用するのか」ということが 証明できなければ、お客さまに受け入れていただけませ ん。セラミドの作用メカニズムについても、継続して研究し 証明していく必要があります。
また、セラミドは医学・薬学・農学などさまざまな分野で研 究が進んでいます。そこで、セラミドにかかわる日本中の研 究者が集まる場として、2008年に「セラミド研究会」を立 ち上げました。当社は、セラミドについての研究レベルの高 さから、現在まで事務局として貢献しています。産業界の 呼びかけで始まった研究会ですが、企業の利益ではなく学 術的な議論ができる場になっています。このような活動を 通じて、セラミドを広めていきたいとも考えています。
間
食品としてセラミドを含む商品を販売されている 企業は複数ありますが、基礎的な研究に最も注力 しているのは当社です。そのため、少し大げさですがセラ ミドの作用メカニズムを解明することは当社の任務であ ると感じています。
また、お客さまが知りたいことを調べることも必要だと 思っています。当社のセラミドは米やとうもろこしを原料 としていますが、その他の素材を原料とするセラミドもあ ります。素材が異なっても同じような効果があるのか、ま た一緒に摂ると吸収されやすい食品にはどういうものが あるのか。研究すべきことはたくさんありますが、一つひと つ明らかにしていくことでお客さまの信頼にもつながる と考えています。
宮下
京都大学の研究室では、サンプルなどをご提供い ただき、分析方法の確立などの研究を進めていま す。日本製粉さんが研究を始められた頃は、セラミドにつ いてはまだ何も分かっていない状態でした。皮膚に多く含 まれることは分かっていたので、食べれば保湿効果がある のではないかというイメージがありますが、本当に食べて 吸収されるのか、肌に届くのか、全く分からない状態でし た。研究者としては事実をきちんと解明してお伝えしなけ ればなりません。保湿効果がない可能性ももちろんあった ので、研究対象をセラミドに絞られたと伺った時は、正直 驚きました。共同研究を進めるうちに、少しずつ効果があ ることがわかってきました。
菅原
セラミドを使用した商品
洗顔後のスキンケア機能をひと つにまとめたオールインワンの 美白用ゲル。これひとつで肌の 乾燥やシミ、ソバカスを防ぎ、肌 荒れから保護し、日焼け後のほ てりを沈めます。
セラミドと、美容と健 康に大 切 な5つの成分をバランスよく配 合。1袋で1.2mgのセラミドを 補給できる食べる「ごちそうサ プリ」です。
ヨーグルト風味のゼリーです。 セラミドをはじめ、乳酸発酵の ヒアルロン酸、植物プラセンタ、 エラスチン、グルコサミンとビタ ミンCを配合しました。
日本製粉
の
の
研究開発
研究開発
の
取り組み
取り組み
日本製粉
の
研究開発
の
取り組み
ヘルスケア
機能性
機能性
食品
食品
新素材
新素材
機能性
食品
新素材
セラクレア 潤艶(うるつや)ゼリー キューティQ10
セラプラン ホワイトゲル セラプラン 潤いゼリー
地 球 環 境 と 日 本 製 粉 社 会 と 日 本 製 粉
企 業 統 治 と 内 部 統 制
09
当社は、「行動規範」「行動指針」の内容を解説した『企業 の社会責任ハンドブック』を作成しました。当社、ニップン 冷食(株)、オーマイ(株)の全従業員に配布し、コンプライ アンス活動の周知・徹底を図っています。
「信頼され評価される企業」であり続けるために、
公正で効率的な企業活動に努めています。
日本製粉では、「行動規範」と、遵守すべき事項を明文化 した「行動指針」を策定しています。お客さま、お取引先さ ま、株主・投資家さまなど、当社を取り巻くさまざまなス テークホルダーの皆さまの信頼に応えていくために、この 行動規範、行動指針の遵守を徹底するコンプライアンス活 動を推進しています。
法令違反や社内不正など、企業倫理や法令に抵触する 行為を防止もしくは早期発見し、是正することを目的とし て、当社、ニップン冷食(株)、オーマイ(株)の全従業員(役 員・パート・アルバイト・派遣社員を含む)が相談もしくは通 報することのできる「企業倫理ヘルプライン」を設置してい ます。
本制度の運用にあたっては、通報者保護の観点から、通 報したことによって不利益を被らないよう、運用規程を定 めています。
企業統治と内部統制 ● コンプライアンス/コーポレートガバナンス
行動規範・行動指針
http://www.nippn.co.jp/company/code/index.html
個人情報保護方針
http://www.nippn.co.jp/privacy/index.html
■行動規範
企業の社会責任ハンドブック
コンプライアンス研修
社長
報告
社内調査委員会
(事実確認・原因究明・通報内容の検討)
CSR 担当役員/総務部長/監査役
相談 回答 通報 会社側 対応内容を通知
社外 (弁護士) ヘルプライン受付窓口
連絡
社内
(総務部法務グループ長) ■企業倫理ヘルプライン
従業員(日本製粉/ニップン冷食(株)/オーマイ(株))
当社は、「反社会的勢力対応の基本方針」を定めています。 当社グループは、食品製造会社として「食の安全・安心」 の確保を第一とし、おいしさや機能性を追求した商品をお 客さまに安定して提供することを通じて、社会に貢献する 「信頼される企業」となることを理念としています。
この理念のもと、さまざまなステークホルダーの皆さま からの信頼に応えるためには、「コーポレートガバナンス」 の確立が重要な課題であると認識し、その実現に向けた 経営基盤の整備を進めています。
当社は、監査役制度を採用しています。
取締役は当社事業に精通した人材を中心とすることが 最適であると判断しており、監督機能の実効性を高めるた め社外取締役1名を選任しています。
取締役会で重要な業務執行決 定と業務執行監督を行 い、執行役員が取締役会の授権のもと業務執行を行うほ か、業務執行にかかわる重要事項の協議のため、全取締役 と執行役員による役員会を設置しています。
監査役は2名が常勤監査役で、社外監査役を2名選任 し、取締役の業務執行の監査が独立して行われる体制を整 備しています。
上記の基本方針のもと次の取り組みを行っています。 ●行動指針に「暴力団や総会屋などの反社会的勢力に対し
て毅然とした態度で臨みます。」を掲げています。 ●反社会的勢力への対応統括部署を定め、マニュアル整備
などを通じて社内への対応方針の周知を図っています。 ●警察などと連携して、平素から情報収集し、事案発生時に
速やかに対処できるよう努めています。
●取引先が反社会的勢力であることが判明した場合に、速や かに取引を解消し、取引解消による損害を抑えるため契約 書に暴力団排除条項を設ける取り組みを進めています。
1.反社会的勢力とは断固として対決します。 2.不当な要求には応じず、裏取引や資金提供は一
切行いません。
3.反社会的勢力に対しては、外部専門機関と連携 のうえ、組織的かつ法的に対処します。
反社会的勢力対応の基本方針
2010年2月制定照会
回答
各事業場
調査 依頼
調査 報告 本社
情報 共有
個人情報 管理責任者
●各部、事業 場調査
●調査報告書 作成
広 報 部
総 務 部 法 務 グ ル ー プ
■個人情報に関するお問い合わせへの対応体制
お 客 さ ま
■コーポレートガバナンス体制
監査役
会計監査人 株主総会
取締役会 (社外取締役1名含む)
執行役員
各 部 門
役員会
連携 連携
選任
選任 選任、解任
業務執行
内 部 統 制
内 部 統 制 評 価
監 査
監 査
行動規範、行動指針、 業務分掌・決裁手続規程
企業倫理ヘルプライン
内 部 統 制 部 社
会 ・ 環 境 委 員 会
コンプライアンスに関する考え方
「企業倫理ヘルプライン」
反社会的勢力への対応
コーポレートガバナンスに関する考え方
コーポレートガバナンスの体制
当社では、「個人情報の保護に関する法律」に基づき、個 人情報管理のルールを定めるため、「個人情報保護方針」を 制定しています。当該方針はWebサイトで公表しています。 個人情報に関するお客さまからのお問い合わせに対応 する窓口を、広報部内に設置しています。2011年度は、お 客さまからの個人情報に関するお問い合わせはありません でした。
個人情報保護への対応
「行動規範」「行動指針」の徹底
行動規範 ①
行動規範 ②
行動規範 ③ 行動規範
④
行動規範 ⑤
行動規範 ⑥ 行動規範
⑦
すべてのお客さまに安 全で高品質な商品・ サービスを提供しつづけます。
常にお客さまの 信 頼を得られるように 日々努力をつづけます。
常にチャレンジ精神を持ち、成長しつづ けます。
安 全に働ける職 場環境を確保すると共に、 個々の従業員の人格、個性を尊重します。 高い倫理意識を持ち、法令を遵守します。